第3回ワークショップ
歌占巫子養成講座―和歌解釈の多様性
【開催概要】
開催日 : 2017年9月17日
会場 : 駒澤大学
参加者 : 32名
ファシリテーター : 平野多恵、吉野朋美
アイスブレイク : 中野貴文
百人一首のなかで解釈の複数の説がある歌を取り上げて、どちらかの説の立場になり、チームでディベートを実施。その体験を通して和歌の解釈が多様であることを学んだうえで、百人一首を素材に和歌占いの原稿を制作して占いを実践。1日講座の修了者には「歌占巫子認定証」と参加者の原稿を集成した冊子「百人一首歌占抄」を授与した。
【プログラム】
《午前》
アイスブレイク
「歌占 」とは? さまざまな和歌の解釈(小講義)
レッスン1 :和歌解釈の多様性(個人ワーク・グループワーク)
《午後》
〈ランチタイム &ディベート作戦会議〉
レッスン1 和歌解釈をめぐるミニディベート(発表)
歌占の巫子になるための基礎知識(小講義)
レッスン2 歌占トレーニング(個人・グループワーク)
レッスン3 歌占の実践・シェア
まとめ・ふりかえり
プログラム終了後、茶話会(自由参加)
【配付資料】
・配布資料1「おくやまに」
・配付資料2「みかのはら」
・ワークシート1歌占をつくる
・ワークシート2歌占解釈
【参考文献】
▼百人一首を知りたい人に
百人一首の本は数多く出版されています。以下にあげたのは、入手しやすい、ごく一部のもの。
江戸時代までの主要な注釈の説を紹介しています。
・島津忠夫訳注『新版 百人一首』(角川ソフィア文庫 2001)
定家がどう解釈・鑑賞したかの視点で解説されています。
訳・文法的解説が的確です。
光琳カルタの絵をカラーで掲載しています。
・『ゼロからわかる! 図説百人一首』(Gakken Mook CARTAシリーズ 2012)
オールカラーで関係年表、系図、名所、全訳などを掲載しています。
絵や図、地図が多く、歌の内容だけでなく、人物像や時代背景、人間関係や文化までが詳しく解説されています。
▼和歌占いを知りたい人に
・渡部泰明・平野多恵・出口智之・田中洋美・仲島ひとみ『国語をめぐる冒険』(岩波ジュニア新書 2021)第2章「第二章 言葉で心を知る」で百人一首を和歌占いとして読む方法を説明しています。