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第1回ワークショップ
和歌を演じるー『伊勢物語』

【開催概要】

日程:2015年3月27日
会場:法政大学
参加者:27名


ファシリテーター:中野貴文
アイスブレイク:平野多恵

 

『伊勢物語』第二段の歌「おきもせず寝もせで夜を明かしては春のものとてながめくらしつ」をもとに、グループで物語をつくり演劇化して発表。和歌のもつ力や物語における和歌の役割について体験的に

学びました。

【プログラム】

《午前》

アイスブレイク

即興劇をつくろう(ワーク)

《午後》

歌の力とは(小講義)

歌物語を創ろう(ワーク・発表)

伊勢物語第二段との比較(ワーク)

物語とは何か(小講義)

ふりかえり

終了後、茶話会

ワークシート画像.png

【配付資料】

 

・配布テキスト

 

・「歌物語を創ろう」ワークシート

【参考文献】

▼『伊勢物語』の世界に近づきたかったら

 

・俵万智『恋する伊勢物語』(ちくま文庫 1995)

『伊勢物語』を解説しているようで、俵万智の短歌の世界も味わえる一冊。古代と現代との繋がりを実感できる本です。

 

・石田穣二訳注『新版 伊勢物語 付現代語訳』(角川ソフィア文庫 1979)

穏やかな校訂本文に、こなれた現代語訳も付き、文庫でありながら専門的に読める本です。『源氏物語』を視野に入れた広い射程の解説も秀逸です。

 

・鈴木健一『伊勢物語の江戸』(森話社 2001)

芥川の段が江戸時代にどのように受け継がれているのか、小説、詩歌、絵画など実例を取り上げて軽快に論じます。『伊勢物語』が後代にどれだけ人気を博したか、その秘密に迫ります。

▼和歌についてもっと知りたかったら

・渡部泰明『和歌とは何か』(岩波新書 2009)

「演技」を視点に、和歌を平明に論ずる一冊です。特に「行為としての和歌」は文学史的な把握にも有用です。ちなみに著者による「うた恋い」シリーズを経て執筆された『古典和歌入門』(岩波ジュニア新書 二〇一四年六月)では、テーマ別に一首の和歌を取り上げ、それを丁寧に解説しています。こちらもお薦めします。

 

・渡部泰明編『和歌のルール』(笠間書院 2014)

掛詞や枕詞といったレトリック(修辞法)など、和歌の十個のルールが、個性的な執筆陣により解説されています。学び始めの方々を意識し、平易に述べられており、高校の教科書に出てくるような有名な和歌に新たな魅力を見出せることを可能にする一書です。

▼古典文学全般に詳しくなりたかったら

・鈴木健一編『千年の百冊』(小学館 2013)

あらすじと現代語訳でよむ古典文学のガイドで、奈良時代から江戸時代まで多種多様な百作品が選ばれています。現代語訳だけでなく古文も載せられており、本文も味わえます。短いながら文学史的記述も充実しており、多くのことを学ぶことができます。

▼新しい学び方に触れたくなったら

・小川洋子『物語の役割』(ちくまプリマー新書 2007)

芥川賞作家でもある作者が、小説を作る過程を語りながら、人は生きて行く中でどのように物語を紡ぎ出していくか、なぜ物語ることが必要なのかなどについて、やさしい言葉で語りかけてくれます。

 

・蔦尾和宏・中野貴文・平野多恵・渡部泰明『大学生のための文学レッスン 古典編』(三省堂書店 2010)

古典の楽しさを実感できるように、従来の学習方法とはだいぶ印象の異なる、さまざまな工夫を凝らした一冊です。古典にしては珍しい横書きで、デザイン的にも読みやすくなっています。その他、三省堂からは、新しい視点を持ち込んだ『大学生のための文学レッスン 近代編』(2011)、『大学生のための文学トレーニング 古典編』(2013)も刊行されています。

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