第2回ワークショップ
江戸の「見立て」を楽しむ
-絵と文の相互作用―
【開催概要】
開催日 : 2016年8月10日
会場 : 成蹊大学
参加者 : 33名
ファシリテーター : 小林ふみ子・佐藤至子
アイスブレイク : 青木幸子
江戸の見立て絵本『絵本見立百化鳥』『風流准仙人』『絵本見立仮喩尽』を参考にして「見立て」の概念や作り方を学んだうえで、「貝」をテーマにした見立て絵をチームで創作しました。
【プログラム】
《午前》
アイスブレイク :江戸の旅
「見立て」とは?(小講義)
花鳥の見立て絵本・仙人の見立て絵本から考える(ワーク・発表)
《午後》
アイスブレイク:身近にある見立て
貝の見立て絵本を読み解く(ワーク・発表)
新しい貝の見立てを創ろう!(ワーク・発表)
表彰
まとめ・ふりかえり
終了後、茶話会(自由参加)
【配付資料】
・ワークシート1見立てとは?
・ワークシート2見立て絵本を読み解く
・ワークシート3見立て絵本を読み解く
【参考文献】
▼江戸の「見立て絵本」の世界をもっと知りたい人へ
・小林ふみ子『へんちくりん江戸挿絵本』(インターナショナル新書、集英社インターナショナル、2019)
このワークショップでとりあげた『絵本見立仮譬尽』のほか、神像の見立て『風俗神名帳』、妖怪の見立て『画本纂怪興』などを紹介しています。
・中野三敏『和本の海へ』(角川選書436、角川書店、2009)
江戸時代のさまざまな分野の本のいろいろを手短にわかりやすく紹介する書。生け花に見立てた作品2点の解説があります。
・中野三敏〔ほか〕『新日本古典文学大系82 異素六帖〔ほか〕』(岩波書店、1998)
山東京伝が、よく似たかたちでまったく違うもの2つをつがえた『絵兄弟』を収めています。解説にはこの分野についての説明もあります。
・小林ふみ子・延広真治〔ほか〕『江戸見立本の研究』(汲古書院 2006)
『絵本見立仮喩尽』の注釈 のほか、算術書・謡本・百人一首注釈書の形式を生かした戯作を収めています。
・谷峯蔵『遊びのデザイン―山東京伝『小紋雅話』(岩崎美術社、1984)
山東京伝が、着物地の模様見本帳に擬えて遊んだ作品を解説しています。
山東京伝が、当時の百科事典『訓蒙図彙』に擬えて遊郭情報を載せて遊んだ作品の注釈です。
・佐藤至子『山東京伝』(ミネルヴァ日本評伝選、ミネルヴァ書房、2009)
この分野の作品を凝りに凝って練り上げた山東京伝という作者と、その作品のなかでの見立て絵本の位置づけを知ることができます。